猫は夜歩く。

地方住まいのゲーム好きオタ♀がつらつら。アトラス的なお仕事したい。

パソコンガチユーザーにはむしろChromebookは辛いかもしれないが、ライトユーザーならこれで十分なのかもしれない ~Chromebook使ってみた~

(差異については)考えるな、感じろ

どうも、やっぱりキーボードが恋しい夜猫です。
小説本を出すような同人サークル参加者にとってはやはりキーボードは心の友。
というかMicrosoft wordの顎下にアッパーを決めたくなるようなルビ周りのウンコ仕様に見切りをつけた身としては、やはり同人誌の原稿はパソコンでindesign使ってやるに限るという気持ちがあったりするわけです。

キーボードが快適なUMPCとかほしい。

さて前回の記事で『動画を作って投稿する』という使い方に重点を置いてレビューを書いたわけですが、今回はパソコンガチユーザー、いわゆるDTP、薄い本の原稿を作る用途で使っているユーザーとして使ってみた感想を書きたいと思います。
つまりアレです、ネットサーフィンとか以外で『ヘビーに使い込んでキーボードをテカらせる』タイプのユーザーとしての意見ですね。
Linuxについてはサーバー管理とかの仕事はしていないので割愛します。

まずChromebookというのは実質androidです。
キーボードがついてパソコンめいた外観になったandroidです。
出来ることを基準に見るとだいたいそんな感じになるのです。

そんななので『今までandroidスマホしか使ったことないです』という層が気軽にパソコンめいたものに手を出すには最適っぽい感じはします。

もちろん、パソコンというにはあまりにも我々の知るパソコンと差異があるわけですが。

そもそも夜猫がなぜキーボードというものを欲するかと言いますと、ひとえに薄い本の原稿作業をするためです。
それでなくても某サイトに投稿する文章を打っていたりするわけですが、この手の原稿を音声入力で打てと言われると『無理です』と横っ面を張り倒しながら答えるしかありません。

何が悲しゅうてえっちな原稿を音声入力せねばならんのかと。
何の拷問だよフリガナ必須の技名(※技名の字面とフリガナが一致しているとは限りません)を一文字ずつ区切ったり削除したりしながら音声入力するって。

もちろんスマホで原稿を書くということもできるのですが、そこはそれ。
最終的にDTPソフトに流し込む上での利便性はあまりよくありませんので、できればコピペ一発で済むパソコン上で下書きから清書までやってしまいたいわけです。

Chromebookの中でも新しいモデルのものはAndroidアプリを動かせる環境を備えているわけですが、だからと言ってこれがすべてを解決してくれるとは限りません。
ゲームもできる、動画編集もできる。
しかしそれは『それらをスマホでやる層がある程度存在する』『スマホのサイズでも可能なこど』だから可能になっているのであって、つまりある程度の画面を必要とするためにスマホ向けアプリが充実していないジャンルの作業には向いていないのです。

その最たる例がDTP、つまり『テキスト主体の同人誌の原稿をガチで作る作業』だと夜猫は個人的に思っています。

え?
DTP用アプリ、ストアにあるじゃん、ですか?

そうなんです、あるにはあるんです。
日本語の縦書き原稿に対応していないという致命的な問題を抱えているだけで。

日本語で薄い本の原稿を書くにはあまり向かない

同人誌を出すタイプのガチユーザーには向かない点がこれですね。
同人誌を出さない層のために説明しますと、Adobe indesignは同人誌作る人が使うDTPソフトの中でも突出してよく使われているソフトです。
文章を書くならWordとかでいいじゃん、と思われるかもしれませんが、あのソフトは『ルビを入れると行と行の間の幅が広がる』という度し難いクソ仕様を抱えておりまして、あれで作ったルビ入り原稿は見栄えが非常に、非ッッッッッッッ常-------に!悪いのです。
その他にも文字の幅が勝手に広がる、フォント周りの設定など『いじればどうにかなるけどその辺の設定を毎回いじる必要がある』など、同人誌の原稿を書くには最低ラインをぶっちぎりで下回る使い勝手、論外どころか候補リストに入れる価値もない惨憺たるブツなのです。
これが一太郎になるとようやくまっとうな原稿ができるようになり、indesignになると動作環境こそ要求されるものの(PDFの出力設定の細かさとかも手伝って)一番安心して入稿できる原稿ファイルを作れるわけですね。

で。
iOSにはそれ用の素敵なアプリが存在するのですが、androidのアプリストアには日本語環境向けのその筋のアプリがありません。
なので起動と動作の早いOSでありながら、ワンストップの環境で原稿をしたい同人サークル民のガチな用途にはあまり向かないんですよね、Chromebook
マイクロソフトがその辺を改善するとはまったくもって期待できないので(wordが登場して何年経つやら)、そういう用途のガチなユーザーにはあまり向かないと言えます。

データを大量に扱う人には向かない

ChromebookがブラウザベースのOSでandroidの親戚みたいなものである以上、そういう使い方は想定されていないともいえるかもしれませんが、データを大量に保存する人には向きません。
というか、Googleのストレージサービスと連携するのが前提なのもあるでしょうが、保存容量がスマホのそれとほぼ同等。
eMMC64GBとかが関の山です。
もちろんものによってはSDカードに対応もしているんですが、本体の外観からパソコン並みの容量を期待すると盛大にコケます。
というか近頃のスマホでも容量512GBとか128GBとかうたってるようなハードの価格帯で64GBは人によっては怒るのでは。

スマホの延長線だから、といえばそれはそうなのかもしれませんが、オフライン、あるいは電波状況の悪いところで使うデータを大量に持ち歩きたい人には不向きです。

ちなみに、外付けHDDも対応していなかったりするようなので、ポータブルHDDとかで補うのにも注意が必要です。

カスタマイズ性が低い

外付けHDDもそうなのですが、外部機器を使った機能拡張が弱いのもガチユーザー的には困りもの。
というか、おそらく物理的な構造の実態もだいたいスマホに近しいんじゃないでしょうか、あれ。
intel入ってる系のChromebookももちろんあるにはあるのですが、買って後からメモリ増設とか保存領域を増やす、というカスタマイズを施せるかどうかは……うん。
絶望的ってやつではないでしょうか。

前回の記事でも書いた通りキャプチャアプリ周りが不安定で、加えて外部音声入りの録画しかできないというのも困りどころ。
この辺をアプリで解決しようにも、動く動かないの(おそらくものによってはスマホに積んでいないintelなんかのパーツを使っている関係で)個体差がある様子。
これに関してはアプリ製作者の対応待ちとなるわけですが、androidのアプリって割とストアに出すのが簡単らしく、個人開発と思しいものはいったいどこまで対応されるやら。 いかんせんOSそのものがそこまでメジャーなものではない、これからメジャーになるかもしれない状況下のため、そこらへんが落ち着くにはしばらく時間がかかるかもしれません。

ていうか、夜猫初体験ですよ、使用してるパーツの関係でソフトが動かないとかいうの。
そんなことあるんですねえ。

総じてガチユーザーにはつらいけどライトユーザーにはお手頃価格で買えて良きかも

家電量販店に一つのコーナーを獲得するという、ガジェット興味ない人でも目に留めそうという意味では一つのスタート地点に立った感じのするChromebook
ただやっぱりまだスタート地点レベルということで、ある程度以上の本格的な用途で使う人には厳しめかもしれません。
androidアプリを使えるようにしたことで、詳しくない人から見るとandroidとの境界線が余計にあやふやになってしまった気もします。

しかしWindowsパソコンほどOSアップデートに伴う不具合(あるいはOSそのものが悪さをする問題)に悩まされることもないし、アップデートのたびに数十GBの容量を食われるような悲劇もないわけで。
ついでに言えば一般的に売ってるやつだとメモリが少なすぎるとかCPUがよわよわだとか、使ってるソフトの要求条件がドンドコ跳ね上がるみたいなこともandroid的には少なそうなわけで。

そういう意味では、お手頃価格でシンプルな機能の端末を使いたい、というライトな層には意外と刺さるアイテムになるかもしれません。

Windowsにおかれましてはもっとこう、ダイエットというかメモリバカ食いと強制アップデートをやめるとかしないとヤバいかもしれませんね。

以上、ガチ目に使い込もうとしてひっかかった夜猫でした。

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