TONEモバイルをレンタルさせていただいたのでレビューする
条件さえ満たせば安くて使いやすいスマホ、TONE m15
条件さえ満たせば。(ここ大事)
ツタヤが展開している格安スマホ、TONE。
これをレンタルしてレビューを書きませんかというLinkShareさんのキャンペーンに当選してわりとみっちり使い込んでみた結果、条件さえ満たせば安くて使いやすい、という感想になったのでレビュー。
……分かっています。
……本来なら、お客さんというか読んでいる人の興味を引いて購買意欲をそそるような賞賛と宣伝の記事を書くべきところ。
しかし小売や接客の仕事をしていると
『新しくユーザーになる、あるいはなる可能性のある人に嘘をついたり間違った説明をする』
のはトラブルの元と心得ざるを得ないわけで。
おいお前の記事読んで買ったけど全然使えないじゃねえか!!
というJARO的な騒動にしないためにも、あえて条件さえ満たせば料金安くていいスマホという観点でレビューを書かせていただきます。
TONEの方、LinkShare担当の方、すみません。
正直に言って、この端末というかTONEサービスはnot for me(私向けでない)であった。
もちろん条件さえ合っている人にはしっくりくる可能性は非常に高いのだけれども、自分には合ってなかった。
詳しく書くと記事の長さがひどいことになるので詳細はまた別途サイトに記事として挙げるとして、ざっくりとしたレポートをどうぞ。
こういう人には向いてるTONE
- 格安スマホとか使ったことないけど通信費を安く抑えたい
- ソシャゲをやらない、複雑な機能は不要、ポケモンGOのAR機能とメールやメッセージアプリが使えれば満足
- 多少のカスタマイズをめんどうくさがらない、あるいは個人情報の保護を気にしない
- 大都市圏住まいである
子供や通院する家族に連絡用に持たせるスマホを探している、あるいはポケモンGOができる安いスマホが欲しい。
でもスマホのこととかよくわからないしSIMカードを自分でいじるのは怖い。
そんな人の入門端末、あるいはあえて機能を持たせない端末としてはTONEはあり。
データ通信のみの利用なら月額1000円、通信速度は遅い(500kbps~600kbps)ものの通信量そのものの制限はなし。
dti simだと値引きキャンペーン適用で2000円なので、約半額かそれ以下で無制限通信が使える。
UQのデータ無制限だと1980円なので半額に。
ただしいわゆる二年縛りがかかるのには要注意。
動画を見るための高速通信は1GB300円で月二回まで追加でき、特定のアプリが起動したときには自動で高速通信がオンになる。
TONE同士なら通話無料。
ポケモンGOのAR機能もしっかり使えて各種親子向けアプリも搭載で29800円と、お子様に安価でポケモンGOができるスマホを持たせたい場合には選択肢に入れてもいいのではないだろうか。
ただしこの端末、ユーザーが入力した内容をわざわざ日本語のものだけより分けて勝手に中国のサーバーに送信していたことで有名なSimejiしか日本語入力ソフトが搭載されていない。
より安全に利用するためにはまずはGoogle PlayからGoogle日本語入力あたりをインストールしてSimejiを停止させる(アンインストール不可になっている)必要がある。
こういう人には向いていないTONE
正直言ってこれらの条件をフルで満たす自分のようなユーザーの場合には安かろう悪かろうを地で行く端末&サービス。
こういうタイプのユーザーはASUSのZenfone3Laserあたりとiijmioとかの大型電器店の店頭で買えるSIMを組み合わせて使った方がいい。
まずソシャゲユーザーとメモリ消費について。
メモリは2GB積んでいるしジャイロセンサーも搭載していてポケモンGOが出来るということで価格の割に高性能だと思いそうになるが、実際にはポケモンGOの最低条件を満たす程度だと思ってほしい。
というのも、Fate/GOの最終決戦目指して爆走していたところ、なんとZeroライダーの宝具で処理落ち(それも数度)。
他に起動しているアプリなんぞGmailぐらいしかない状態で、である。
3D要素なんて一部の武器ぐらいしかないFate/GO(Zeroライダーに至っては全部2Dグラフィック)でこれなので、おそらくデレステなどは相当きついと思われる。
Mマスについても同様なので、多分大量の画像を一気に処理するタイプのゲームは苦手なのではないだろうか。
GPSに関して言えば、ポケモンGOプレイ中にしろ都内への遠征中にしろ反応がよろしくない。
数百メートル進んでも全く動かなかったり、全然違う場所にカーソルがあったり立て続けに瞬間移動したりして難儀した。
androidそのものの問題なのかもしれないが、それにしたって地元へ戻ってきたとたんに反応の鈍さが加速しているのは一体どういうことなのか。
最後に都市圏(東京・東海・阪神圏)以外在住の人には現時点ではお勧めできない。
理由は二点。
サービスを提供している実店舗へのアクセスが悪すぎる
回線の品質がガタ落ちする
自分の場合は特にこの2点が致命的だった。
TONEモバイルはツタヤが提供しているスマホと回線のセットサービス。
が、全国どこの店舗でも取り扱っているわけではない。
特定の店舗でしか取り扱っていないため、とりあえずフラッと出かけたツタヤで店員捕まえて質問する、あるいは触ってみるということすら自分の居住地では出来ない。
この記事執筆時点の直近のプレスリリース(2016/11/17分)で店舗数は全国で50店舗。
そしてこの店舗数のうち大半は東京から阪神圏にかけての東海道新幹線エリアに集中。
分かりやすい都市部偏重出店型のサービスなのである。
せめて全都道府県制覇してくれないとアクセスが悪すぎる。
東京とか阪神エリアみたいに県境を気軽に超えられるところばかりではないのである。
四国に至っては香川県に一店舗しかない。
まさかスマホ一台のために自動車で数時間高速道路走ってくださいとか特急料金払って数時間移動してくださいとはさすがに言えない。
もちろんオンラインでも買えるのだけれども、3万円するマイナー端末2年縛り付きを触りもせずに一発ギャンブルで買えるかといいますとですね……。
ちょっとずれたけど、つまり店頭でスタッフに質問するとか、パッと修理サービスに出すとか、そういう電器店で受けられるようなサービスをまともに受けられるのはほぼ東海道新幹線エリアと阪神圏のみなのである。
ちなみに自分の場合、ツタヤ自体は何カ所か普段の移動圏内にあることはある。
が、最寄りのTONE取扱い店舗は隣県まで足を伸ばさないとない上、車がないとアクセスもつらいような場所にある。
地方のツタヤの欠点の一つは何故か微妙に不便なところに店舗を構えたがるところにあるんだよなあ。
まあ少ない店舗数で書籍だのレンタルだの物販だのカバーしようとするとどうしても広い土地が必要になるんだろうけど。
サービスへのアクセスが悪くなるのと並行して回線の状態も地方へ行くにつれこれソフトバンクの回線だろうかと思うほどよろしくなくなる。
(なおTONEの回線はドコモの回線を使用しているそうな)
特に計測アプリを使って確かめたわけではないのだけれども
- 商業エリアど真ん中のビルの地下一階の飲食店で
- アイドルマスターSideMを立ち上げてイベントのボーナスタイムを走ろうとする
と、東京遠征中は数十秒でローディングが終わったのに対し、地元では約二分を要した。
何でそんなはっきり時間がわかるのかと言えば、どちらもちょうどボーナスタイム(ボナタイ)に突入したところだったからである。
タイマーの残り時間表示を見たときは愕然としたね、これは。
長々続いたロードが開けてボナタイがすでに2分ほど経過しているときのこのイライラ感がお分かりいただけるだろうか。
ゼリーでゼリーを洗いHPゲージならぬアピールバーで殴り合うランキング報酬狙いのPひしめく圏内で2分がどれほど貴重なことか。
そんだけあれば運が良ければ五回はライブをこなしてポイントを積み上げている。
まだ推しイベント開けの休養(休んでいるとは言ってない)期間だったからよかったものの……。
SideMのアプリがぶっちゃけただの専用ブラウザ状態で画像データは逐一ダウンロードしてるんだとしても、さすがにこれは、うん。
実際、ソシャゲ以外の点(メールの送受信とか最低限の用途)における性能については満足しているのだが、ここらへんはね……
ちょっとどころでなくプロデューサーとかカルデアのマスターなユーザーには向いてない……。
まとめ/こんな人は試しに導入してみてもいいかもしれない
- 格安スマホとか使ったことないけど通信費を安く抑えたい
- 家族で複数台一斉導入する場合、端末一台あたり三万円ほどの予算を許容できる
- 処理能力やGPSの性能にはこだわらない、低くても構わない
- ソシャゲユーザーではない
- 日本語入力アプリの入れ替えくらいは面倒ではない
- ツタヤのヘビーユーザー/信者
- 二年縛りを気にしない
- 東京・東海道・阪神エリア住まいである、あるいは近所に取扱店舗がある
- アクセサリーが少なくても別に問題ない
前身のFreebitMobile時代を含めて4年が経過しているTone。
オススメできますかと聞かれると、サービス空白地帯住まいの身では手放しで推せない。
特に店舗の展開エリアの偏りが痛すぎる。
自分のようなガジェットいじり好きはともかくとして、ご年配の方、スマホとか詳しくない親子層にとって実店舗でフォローを受けられるというのは非常に大事なポイント。
地元の大型電器店の店頭など電池の取り換えから電気シェーバーの刃の交換、展示しているIHヒーターの使い方(電源はもちろん刺さっていない)まで「説明されてもわからないからちょっとやってちょうだい」属で一杯なのである。
そこら辺を考えると【上の条件を満たしている人にはオススメできます】と条件付きでオススメするのが精いっぱい。
もっと積極的に本当の意味で全国展開されることを祈るばかり。
もちろん上の条件を満たしている人にはオススメの端末なので、TONEモバイルの公式サイトや実店舗を訪れてみて欲しい。
以上駆け足でのレビューでした。
駆け足でレビューして5000字近いってどういうことだよ、自分……。