猫は夜歩く。

地方住まいのゲーム好きオタ♀がつらつら。アトラス的なお仕事したい。

Evernote、劣化に劣化を重ねてそろそろ0本の頭髪状態間近かもしれない

一晩で掌クルーに至るまで

0本の頭髪:SCP-240-JP-J(ジョークSCP)。
哲学的にもほどがあるSCP-240-JP『0匹のイナゴ』から派生したジョークSCP。
一説によればオブジェクトクラス・毛ヘル。
約束されし不毛の頭皮。

プレミアムの価格が1.5倍に跳ね上がった値上げ騒動も記憶に新しい今日この頃、Evernoteが更なる火種を抱えてユーザーに猛タックル。
まさに爆発炎上というべき勢いで燃え、一晩で「やっぱやめました」と言い出す騒動に発展。
お前職場が人員不足で炎上してる時にこんなお祭り騒ぎ起こすなよお。

Evernote社員がユーザーのノートを勝手に閲覧可能に ~機械学習のためにプライバシーポリシー改変 - PC Watch

Evernote、ユーザーの猛反発を受け、プライバシーポリシー改訂を取り下げ ~ユーザーの許諾ベースで機械学習を試験 - PC Watch

ざっくり言うと

機械学習のためにユーザーのノートにプログラムでアクセスするお!運営のスタッフも読むお!
 設定から拒否すれば基本的には見ないけど場合によったら拒否してても読むお!
 てか前から読めてたけど誰も気付いてなかったお!
 絶対いやだって奴はデータをエクスポートして退会してよそのサービス使えばいいと思うお!!』

てな感じのことを言い出したところ、ユーザー猛反発。
さっさとデータをエクスポートしてお引越しする人あり、プラスやプレミアム会員からベーシック会員に変更する人ありと、いったいどれだけの苦情とアクションが集まったのか翌日には

『正直すまんかった』

と取りやめを宣言。
朝令暮改を絵に描いたような言動で結構話題になっている。

負の方向へのホップステップジャンプ

外付けの脳みそを売り文句にビジネス向けサービスや名刺のスキャン機能なんかを売りにしていたこともあっておそらく法人顧客からもタコ殴りにされたんだろうなあという空気を感じるこの一件。
自社サーバーに何やかんやシステム構築、なんてことはよっぽど予算が潤沢でないと出来ないのでEvernoteをその代用にしていた会社もあるだろうし、個人でいろいろぶっこんで整理整頓していた人も多かろうし。

大幅値上げからわずか半年、ボーナスのように炎上ネタをぶっこまなくてもいいんじゃないですかねえEvernoteさん。

恐らくEvernote側が最初強気で『嫌なら退会してくれていいんだお?お?』とか言っていたのは、そういう依存度の高いユーザーが多いと踏んで余裕ぶっこいていたのではないだろうか。
実際のところ、移行先としてのOnenoteマイクロソフトのプライバシーポリシー問題とソフトそのものが出来が悪いのでなかなかつらい。

  • 月々の容量さえ守ればデータ全ての合計容量は実質無制限
  • ほぼ全てのOSをカバーしている
  • 連携サービスの豊富さ

という三点では確かにEvernoteはずば抜けているし、特に二番目、ほぼどのOSでも同期できるという点ではOnenoteEvernoteのニ択になってしまうのが現実。

顧客のデータ使って金儲けだぜ、うぇっへっへ、という下種なこと考えちゃうのもまあわからんでもない。

が。
値上げからの離脱騒動は若干半年前。
既に一度移動を検討したり、Onenoteが引っ越しツールを出したり、世界的に移行先に関する記事が大量に存在したりと、Evernote運営が思うほど人はEvernote依存ではなくなっていたのかもしれない。
少なくとも、データ類を引き上げて潔くおさらばする、ということに対する心理的なハードルはすごく低くなってると思う。

名刺管理に関して言えばキングジムが結構いろいろ出していて、別にEvernote以外の代わりの移行先とか管理手段がないというわけでもないし。

デジタル名刺ボックス 「ビズレージ」 DNX100

デジタル名刺ホルダー 「メックル(MEQRU)」 MQ10

デジタル名刺ホルダー 「ピットレック(PITREC)」 DNH20(ホワイト)

だからか、ツイッターで検索すると『退会した』とか『もう使わない』というツイートがちょくちょく見受けられる。
客のデータで商売しようにもその客がいなくなっちゃ取り下げざるを得ないわけで、かといって先の発表で消し飛んだ信頼が戻るかというと……。

そも機械学習が何のための機械学習なのかがわからんのもアレなところ。
多分プレミアムで利用しているときに日経やらなんやらの記事が『関連記事』としてノートの末尾に表示されるあの機能とかのためじゃないのかと思うのだが、ベーシックユーザーとしては特に恩恵もないのにデータだけ見られるという損しかない状態。
ぶっちゃけ高値で売れそうなデータを目視で盗んでどこぞに売って金儲けする『お金を払って泥棒を招き入れるサービス』と化すフラグと見られてもおかしくはない。
バカッターがはびこる今のご時世、研修や身元調査なんて口先だけで言ってやる気がないことの現れと見なされても文句が言えないわけで。

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このデータ保護に関する三原則も、今や

  • あなたのデータはあなたのものです
  • あなたのデータは保護されています
  • あなたのデータは私たちが勝手に取り出し可能です

と化しつつあるのだろうか……。

プライバシーポリシー変更をやめたとは言うけれど

その一方でユーザーが承諾さえすればデータは機械学習に使うし我々も勝手に見ますよ、ということなので、方針は実は根本的には変わっていないという……。

うっかり同意のチェックを外し忘れた日にはすべてのデータが運営の社員に見られておまけに話のネタにされてましたよ、なんてことにもなりかねない。

外付けの脳みそとしてのEvernoteの信頼性は著しく減ってしまって、もう置いとけるのは見られても構わないデータ(読んだ本の気になった部分を書き写した奴とか)ぐらいか……。

Evernoteのお引越し先に検討しているサービスとアプリ

まずはブラウザから使えるノート、laverna。
DropboxやRemotestrageと連携してノートを保存でき、Dropboxと連携さえすればどこからでも使える。

難点はiOSからだと日本語入力が出来ないところで、Githubを見ると一応バグということで開発者も認識している模様。
個人開発なのでいつ改善されるかは正直不明。
Dropboxがときどきお漏らしするのもつらいところ。

Laverna - keep your notes private

iOSMac限定でWindowsからは使えないのが難点ではあるものの、ノートアプリのBearもいい感じ。

対応端末を複数持っているなら年間1500円でiCloud経由で同期がとれるのも魅力。
近頃日本語に対応するアップデートも来たのでそのうちWebからとかWindows上でも使えるようになってくれるといいなあ。
実際使い勝手もわりといいので近頃はこっち常用。
Markdownも使えるし、iOSでもlavernaにコピペだけは出来るので、iOS上でBearでノートをとる→必要な奴はLavernaとかその時のニーズに合ったものへコピペしてしまえばいいかなと思っている。

W10Mと違ってちゃんとコピペ機能使えるし。

Evernoteは一体どこへ行くんだろう……。

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