Herokuでマストドンのインスタンスが立てられない腐女子のお話
お一人様インスタンスというものの存在を知ってトライしたのだけれども
マストドン、というオープンソースのSNSが巷を賑わせてから約3カ月。
Pixivが運営しているPawooがそのあまりのフリーダムさのためにあちこちから連携を切られたり、そこかしこでエンジニアの皆さんがいろいろブログを書いたりと言った熱狂も過ぎ、『マストドンの話とかもう誰もしてなくね?』という気の早い人も見かける。
自分用のおさらい的にまとめると、
- マストドンはGithubというところでソースが公開されているオープンソースソフトウェアを使ったSNS
- ツイッターにシステムは似ているが、いろいろ違う
- マイクラのマルチプレイサーバーのように、自前でインスタンス(サーバー的なもの)を立てられる
- なのでPixivのPawooやニコニコのfriends.nicoのような企業が立てたインスタンス以外にも、趣味やニーズに合わせたインスタンスがたくさんある
- 一つのインスタンスでアカウントを持っていれば、インスタンスをまたいでフォローもできる
こんな感じ。
さてここでティンと来たのが『自前でインスタンスを立てられる』という点。
最大文字数500文字とかいう140字を連ねてSSを書いたり何だりする腐女子に与えたらSSを量産できそうな余裕の文字数。
画像の投稿やちょっとしたGifアニメにも対応。
ツイッターの鍵垢と同様の非公開でフォローしてる人にだけ見れるアカウントも作れる。
これ、使い方次第では腐女子にとってすごく使いやすいものなのではないだろうかと。
インスタンスは自分専用にもできる
自分でインスタンスを立てた場合、新しいアカウントの追加を許可するかどうかを自分で選べるようになる。
新規アカウントの追加を許可しないようにすれば、『このインスタンスにいるのが私本人ですよ』ということができるわけだ。
(※インスタンスを誰でも立てられる仕様上、同じアカウント名で別のインスタンスに他人がアカウントを作ることもできる。
なので、ツイッターやピクシブのアカウント、自分のサイトから自前のインスタンスにリンクを貼ることで本人のものだと照明できる)
これって、ツイッターのような気軽さで、気兼ねなく、運営会社の都合で凍結されたりすることなく、好きなものを気軽に投稿できる場所がゲットできるってことでは?
非公開アカウントにすれば検索避けにもなるはずだし、さらに非公開トゥートにすればブースト(リツイート)的なこともされない。
余裕の文字数、自前のサーバー、広告の入らない上に検索避けも出来そうな俺専用ツイッターとかそれなんて楽園?
これはもう試してみるしかない。
そうだ、インスタンス、立てよう。
私の、私による、私のためのインスタンス。
ぶっちゃけ最近ドハマリしているジャンルではまたもマイナーなところへ飛び込んでしまって若干尻の座りが悪いのである。
またイベントに自カプの本がないとかこれはもはや業なのでは?
ともあれそんなインスタンスならば容赦なく長文を投げ、必要とあれば後々まとめることもできる。
そうと決まればレッツトライ。
大丈夫、世の中にはHerokuというナイスなサービスがある。
そう思っていた時期が私にもありました。
ググってみれば出てくる出てくる、『自前のインスタンスをただで立てる方法』。
マイクロソフトのAzure、アマゾンのAWSと言った、サーバーやWeb上で動くプログラムをお手軽に動かせるサービスを使う方法もあれば、上で書いたHerokuというサービスで立てるものも。
Herokuというのは、Web上で動くアプリを簡単に公開できるようにしてくれるサービス。
マストドンもWebアプリの一つなので、Githubのアカウントを作ってソースをデプロイ(サーバー上で動くようにする作業)すれば自前のインスタンスを立てられる。
……はずでした。
ググって出てきた情報を見る限り、GithubのDeploy to herokuボタンを押して必要な情報を入力すれば、それでインスタンスが立つはず。
Wiki系のものを一個Githubからデプロイしたことがあるだけの自分でも、これなら何とかなるんではと思い、ぽちっと。
テスト用であれば無料のあれこれでも立てられるっぽいことが書いてあったので、あんまり心配はしていなかったのだが……
これが何度やってもエラーに。
!
! Precompiling assets failed.
!
! Push rejected, failed to compile Ruby app.
! Push failed
えー、コンパイルできないって何ぞ?
ソースはGithubとコネクトしてるのに。
ログを眺めることしばし、原因はどうやらこれっぽい。
The latest bundler is 1.15.3, but you are currently running 1.15.2.
To update, run `gem install bundler`
なるほどバージョンが違うと。
コマンド打ってね、ということらしいのだが、一体どこで打てばいいのか探すと、どうもメニューから出てくるコンソールっぽい。
のでやってみると……
Fetching: bundler-1.15.3.gem (100%)
ERROR: While executing gem ... (Gem::FilePermissionError)
You don't have write permissions for the /var/lib/gems/2.3.0 directory
権限が無かった。
heroku runのコンソールを↑のコマンドを打つために使ったぐらいの経験値ではこれをどうすればいいのやら。
heroku本家のアップデートを待てばいいのか、それともどっかから設定変更できるのか?
あるいはhobbyから何かアップグレードしたりアドオンを入れればいいのか?
何かもう、何の前情報もなしに世界樹の迷宮のラスボス後ダンジョンに挑んでいる感が。
ホスティングサービスを使うという手もあるけれど、うーん。
AWSとかも考えないではない
マストドンAWS構築チュートリアル完全版|初心者から大規模運用まで
素人でもMastodonのインスタンスは立てられるかやってみた (1/2) - ITmedia NEWS
この辺とかも読んでみたのだけれども、SSHとかあの辺の経験が全くないのでセキュリティ面に不安が。
何せこの手の記事は基本何かしらの経験がある人の簡単レベルなので、ガチの基礎の基礎から、みたいな話がなかなか見つからない。
あと、これはグーグル先生の残念なところなんだけれども、アクセスが多い数か月前の記事ばっかり引っかかるので最新の情報がなかなか……。
m.toとかhostdonって実質息してないやん……。
AWSとかAzureで運用するときいくらぐらい想定しとけばいいのか、とか、欲しい情報に限って見つからない……。
なかなかハードルが高いぜ、マストドンおひとりさま……。