猫は夜歩く。

地方住まいのゲーム好きオタ♀がつらつら。アトラス的なお仕事したい。

P3、あるいはP3Pとそれ以降のペルソナの功罪 ~あるいは年度末の修羅場に寄せて~

接客業も燃える

そらもうぐだぐだ本能寺よりぐだぐだに燃えている。
仕事のたまりっぷりもギンギンに突き上げられている。

思えば仕事の炎上というものは昨日今日始まるものではない。
半年前とか一年前の事象がここへ来て着火!とかいう、天かすをカゴに入れて油を切ってたら熱で発火したみたいな感じで始まるものなのかも知れないと、ここ最近の仕事を振り返って思うのである。

どういうことかというと

  1. 昨年度、かねてから予定しとった通り新規エリアに進出するで!!と会社がおふれを出す
  2. 一番初期の、新規スタッフが右も左もわかってない時期に対処するために職場を含む最寄りの既存のところから経験者を大量に出張させる
  3. 初手からトラブルに見舞われ本社の想定以上にえらいことになり出張と残業枠を消耗する
  4. 東京オリンピックに向けて新展開の布石を打つやで!ということでそこかしこ再編することに
  5. 異動のために人の少ない時期に入る(引っ越しの準備とか有給消化をしだすので)
  6. 年度末で残業枠の自転車操業をやる中、以前から変な人に粘着されていた人が身の危険を感じて異動願いを出して人手不足が加速
  7. 今ココ

せめて6番がなければもうちょっと柔らかい修羅場だったのだが……

接客業には稀によくある

名札つけて接客してるとよくくるお客さんに名前を覚えられたりするのはよくあること。
問題はこれがこっちへ向かって転がってくる地雷に変化することである。
『こちら当店の代表番号になりますので』と言って渡した電話番号を渡した人の個人の電話番号だと思ったり、通勤途中にいきなり声をかけてきたりするのはまだ入り口。
一ヶ月ぐらい洗ってないだろう臭うおっさんが話しかけてきたり駅で後を付いてきたりして、流石に上司と先輩方に頼み込んで裏方作業に回してもらったこともある。
うちは介護施設じゃねえんだぞ!

話がそれたのでもとへ戻ろう。

企業というやつはマグロである

この修羅場が何故起きたのかといえば、新拠点、新サービスが原因である。
ではそこら辺がなければ修羅場は起きなかったのか?

起きなかっただろう、多分。
しかしそれでは会社的にお先が暗くなってしまう。

マグロは泳ぎ続けなければ生きていけない。
企業は新しい商品/サービスを展開しなければ稼いで(生きて)いけない。

それはアトラスにも言えることだし、個人的に低評価な副島ペルソナにも言えることなのだ。

考えてみてほしい。
乾電池や電球なんかの消耗品ならともかく、毎月一台トラクターを買う人はいない(転売ヤーは別として)。
いくら名作のゲームであっても、一人あたりが買う本数というのは限られている。
エディション違いで買ったりプレイ用保存用布教用と買ったりしても、これ以上売れない(というか、買われない)ラインがある。
ねずみ講が破綻する理屈から引っ張ってくれば、地球上のゲーム人口がある程度限られている以上頭打ちは必ずある。

だからゲーム会社は新作を作るし、ソシャゲは新キャラや新イベントを投入し続ける。

そういう意味では、アトラスは世界観はどうあれ新作を作らなくてはならなかった。
ついでに言えば、悪魔絵師金子一馬の『次』を育てなければいけなくもある。
どんなカリスマだって定年退職の日は来るし、亡くなる日も来る。
最も悪魔絵師の場合、コスモス畑を通って魔界へ旅立つだけなのかもしれないけれど。

副島はクソだけどP3P4には功もある

思い返せばすでに3年が経つ話になるのだが、アトラスクラスタを絶望の底に叩き込んだ事件があった。
そう、かつてのアトラスの親会社、インデックスの倒産である。

それもただの倒産ではなくて、粉飾決算の末の倒産。
『とある企業の粉飾決算(インデックス)』状態である。

この当時は権利だけコピペ盗用でおなじみDeNAGREEが買うのでは、とかいろいろ悲観的な観測が流れていたのだが、最終的にはセガに拾われて株式会社アトラスになり、今に至る。
女神転生ならぬアトラス転生である。
ありがとうセガ
おかげでこんなダークサイドは見ないですんだ。

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スピンオフをお手軽量産できるライトな(ペラいともいう)シナリオの作りが功を奏したのか、一時は『番長が過労死するよぉ!』と言われるほど派生作品をポコポコ出していたアトラス。
末期のインデックスはおそらくアトラスの稼ぎで食いつないでいたのだろうけれども、それは同時にアトラスの首の皮も繋いでいたように思う。

売れるゲームを作る会社、アトラス。

だからこそ、セガは身元引受人になっても株主に説明できると身元引受人に名乗りをあげることにしたのではないだろうか。

副島のクソさを抜きにして、少なくともそこは功だと思う。

未プレイだけどP3Pの別の功を語る

ソフマップで安売りしてたのは買ったけどまだプレイはしていない前提で聞いてほしい。

おそらく女性主人公の、いわゆる乙女ゲーム(※女性向け恋愛ゲー)要素のあるもので

  • ヌルゲーでなく
  • 買い時がはっきりしていて
  • しっかり完成している

ゲームである、という点においては貴重な一本なのは間違いない。

基本的に女性向けゲームというのはぬるい。

シナリオの大半が使い回しで既読スキップを使うとこれでこの値段かと愕然とするほど短かったり
システムそのものがぬるくて別にこれアプリゲーでもよくね?というレベルだったり
続編で謎の改悪が大量発生したり

ということに悩まされなくてすむ。

マニアクスチームが手掛けた戦闘ならやりごたえは保証付きだし、
アトラスはそもそも移植の多い会社ではないから自信を持って『いつ買うの?今でしょ!』出来る。

遙かなる時空の中で3』みたいに数年に一度の追加要素入り移植、ちなみに今回で通算6度目が登場するような事態には絶対にならないという確信が持てる。
それがどれだけ珍しいことか、多分男性ゲーマーにはあまりご理解いただけない。
(※遥かシリーズ:SFC時代からの乙女ゲーの老舗、ルビーパーティーの作品の一つ。
 ただしルビーパーティーはキャラも中の人も違う主人公の作品で攻略対象として使いまわした上、リメイク商法の重ね撃ちというダークサイドの先鞭をつけたりもした。
 個人的に買い時がわからなくて結局手を付けないメーカー筆頭格)

……こうして考え出すと国産乙女ゲーの闇が見えだすからやめだ、やめ!

だが副島、お前はギルティだ

アトラスの首の皮を繋いだ作品に罪はない。
あるとすれば副島に罪がある。

キタロー最強発言といい、P3Pのためにわざと劣化移植したとしか思えない異聞録といい、旧作ファンを大事にしないのはいかがなものか。

お色気カットをゲーム内に量産している暇があったら、罪・罰ぐらいパンチと毒の効いた絵とシナリオを用意しろと金子一馬ファンとしては言いたい。

あと、悪魔絵師の画集の発売日の決定を心よりお待ちしております。

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