猫は夜歩く。

地方住まいのゲーム好きオタ♀がつらつら。アトラス的なお仕事したい。

これだけは用意しろ!田舎でフリーランスするのに必須なあれこれを地方民が列挙してみる

田舎暮らし、それは自由の証?

近頃はてなのトップページを開くとキャンピングカーだの田舎でフリーランスだのいろいろ出てくる。
田舎は生活コストが安い(んなこたぁない)とか、自然豊かな土地でのんびり子育て(ひっくり返せば人が少ないので商業施設もないが)とか、まあもろもろ思惑はあると思われます……が。

じゃあ実際田舎で暮らすにあたって何が必要なのさ?

っていうことにはあんまり触れられてない、と思う。

キャンピングカー?
安い家賃で借りられる古民家?
生活費を稼ぐための知名度高いブログやアフィリエイトのアカウント?
当面働かずに生きて行けるだけの貯蓄?
食料を自給自足するための田畑?

いや、それ以前に用意すべきものがあると思う。

今回はネタとしてそういう話をしよう。

実際地方暮らしをしている人間から見た必須のものはあんまり挙げられてない気がしたんだ

まず前提条件としてご理解いただきたいのは、このブログを書いている人が住んでいるのは本州のライトな田舎だということである。

  • 国道一桁号線が通っており
  • 私鉄はないが一時間に数本列車がやってくる自動改札のあるJRの駅があり
  • 新幹線の駅や交通の便は悪くとも空港へもアクセスでき
  • 一 応 コミュニティバスが動いている

というライトな田舎。
車で小一時間も行けばもうゴリッゴリの田舎に入るエリア。

そろそろ金田一耕助が竹藪かき分けて出てきてもおかしくないし、夜はiPod touchのカメラじゃ何も写らないレベルで真っ暗。
ぶっちゃけてしまえば築80年レベルの民家がゴロゴロしています。
なお我が家もその一件。

さてそんなライトな田舎ですが、それでも阪神圏や東京都内と比べると生活の便はくっそ悪いと言っても過言ではない。
特にアマゾンプライムお急ぎ便ヘビーユーザーのあなた。
そうあなた。

残念ながら、お急ぎ便で頼んでも普通の配送と同日に到着なんて割と当たり前です。

もうアマゾンのお急ぎ便使うより近所のスーパーやドラッグストアへ買いに出た方が早い、間違いない。
アスクルも一応範囲内だけどアスコナイになることも結構あるので、もう印刷用の紙ぐらいなら近所の電器店に頼んで届けてもらった方が早い。

……そんな文明のリキ(力/利器)に頼りっぱなしな人が『田舎でフリーランスライフ始めました』と冷やし中華のノリで考えるとき、用意するべきものとはいったい何なのか。
ざっくりと考えるとこうなる。

その1、運転免許証

まずはこれ。
身分証明書としてもお役立ちの運転免許証。
顔写真付きの身分証明としてはこれが一番。
写真のないものなら保険証とかでもなんとかならんこたあないけど、後述の理由でこれは必須。
ないならすぐ取ろう。

その2、頑丈な車

必須
なにはなくともとりあえず免許とコレ必須。

コミュニティバスが動いている田舎であっても、基本的にコミュニティバスは一般的な交通手段としては使えない。
あれは決まった曜日の決まった時間に決まったコースで動くもので、通勤通学や普通の移動用というよりは『運転ができないお年寄りが通院したり買い出しに出かけるための乗り合いバス』だと思っておけば間違いない。
だから下手をすると曜日によってコースが違うなんてことも。

  • 月曜日は歯科からスーパー
  • 火曜日は内科と役所
  • 水曜日は外科から眼科
  • 木曜日はスーパー、農協
  • 金曜日は皮膚科と電器
  • テュリャテュリャテュリャテューリャーリャー♪(土日は運休です)

というような感じで。
そんな風にバスが設定されるレベルなので、もちろん徒歩で買い物したり医者に行ったり役所で手続きをしたり、なんていうのもお気楽には出来ない。
自分が住んでいるようなライトな田舎でも身内の警察官をして『車がないと生活が成り立たない』と言わしめるので、どこであれ田舎生活するなら頑丈な車は必須。

『頑丈な』車です。
一度停止中に追突される事故を起こした身としてはおしゃれより頑丈性、あと荷物の積載量を優先して選ぶべきだと思う。

理由は簡単、命大事に

上述の通り車がないと生活が成り立たないのはお年寄りも同じ。
むしろ足腰が弱ってきている分車の使用頻度が高くなります。
シニアカーに乗るより軽トラに乗るお年寄りの方が多いんじゃないのかと思うレベル。

ふとバックミラーを見たら後続の軽トラの運転席でポカーンと口を開けたままハンドルを握っているおじいさんが見えたときの不安感といったらもう。

お隣のおじいさんもそろそろ90才ぐらいだというのに毎日軽トラ運転して畑行ってる。
軽トラに農機具積んで。
もうね、生活成り立たないから免許返上が進まないんで、こっちが自衛するしかない。
車の頑丈さは命を救います、いやマジでムチウチだけで済むかもだから。

その3、早めに買い物を済ませる心構えと苛立たない心

田舎の夜は早い。

店が閉まる時間も都市部と比べると1時間とか2時間早いです。
20~21時には大抵のお店は閉まりますし、ヘビーな田舎になるともっと早いはず。
某スーツ屋に至っては閉店時間より一時間早く閉めてたことも。

なので例えば夜中22時ごろにぷらっと部屋着で近所のスーパーへ、なんていうことも難しくなります。
買い物は早めに、買い出しは計画的に。
そしてもう店じまいかよなんて苛立っていても仕方ないので、心を穏やかに保つしかない。

コンビニの数も都内に比べると非常に少ない、というか都内のコンビニの展開数の方がおかしいと思うのは私だけだろうか。
最寄りのコンビニまで車で10分、なんてことは割と当たり前なので、コンビニ頼りの生活は出来ないことを肝に銘じなければならない。

自分の知ってる四国の海岸線沿いの小さい町になると町内で買い物できるのはコープ(生協)とその横の自販機だけ、なんて事態もあります。
この町の場合、JRが走ってるエリアまで出ないとコンビニもなかったので、……えー、最寄りのコンビニまで車で一時間弱ぐらい?

もうそれコンビニエンスとは言えねえよ!

苛立たないこと、に関して言えばグッズの発売日当日入手はあきらめましょう
配送業者は割とルーズです。

その4、ゆうちょの口座

メガバンクの口座よりゆうちょの口座。

何故か。
……店舗がないからに決まってんだろ!

ゆうちょの強みはATMを設置してる郵便局さえあれば店舗サービスにアクセスできるということだ。
メガバンクの店舗なんて大きい駅まで出ないとアクセスできないので、ゆうちょダイレクトつけてゆうちょ口座を持った方が多分捗ります、いろいろと。
実際問題として、フリーでやってたけどどうにも成り立たんから短期バイトいれよう!となったときにメガバンクの口座が振込先に選べないなんてこともあり得る。

もちろんコンビニに行くことができればメガバンクの口座に入れたお金も降ろせますが、ATMの利用料を削減することを考えるとゆうちょ推し

その5、コミュ力(孫力)

ささやかなコミュニケーション能力でいいです。
とりあえず引っ越しの挨拶の品持って隣の家のじっちゃんばっちゃんを訪ねて

「隣に越してきましたー、在宅で仕事してるんでよろしくお願いしますー」っていうぐらいのコミュニケーションができれば可、かな。
在宅で仕事(ブログ飯志願)してるのを言うかどうかはもう個人にお任せ。

あるいは孫力があるとなおいい(かもしれない)。
例えば家を出たときに軽く会釈したり挨拶したり、ちょっとおしゃべりに付き合うとかそんな。

子供や孫が進学や就職で出て行ったりしたじっちゃんばっちゃんの多くは会話の相手に飢えています。
うまいことコミュニケーションが取れれば普段の暮らしやすさも段違いになる、ような気がする。

「あの家の人は一日中家にこもって何をしとるんだろう」と怪しまれるよりは「在宅で仕事してるようだけど挨拶もちゃんとしてくれるいい子だよ」の方がいいはずだ。

もし隣近所から謎のお野菜の贈り物があった場合は「もしかして置いてくれましたか」と声をかけて贈り主を確かめた上で、何かの機会にお土産ででもお返しをしましょう。
もらいっ放しはあんまりよくない、というのは会社員でも田舎住まいでもいっしょということで。

その6、不便に文句を言わない心とお金で解決できる不便を片付けられる財布

えー、断捨離断捨離さっさと断捨離な方とかにもいるんですけど、いわゆるフリーライド勢な人、特に。
フリーライド出来るインフラがない、という前提で行きましょう。

公衆無線LANの入ってる飲食店とかそういうものは田舎にはないと思っておくこと。 インターネット回線を自分で引くか通信料に余裕のある格安SIM契約した方が捗ります。

何?
車と合わせてコストがかえってかさんでる?

田舎に都会のインフラ期待する方が間違ってる。

買い物だのなんだのの日常生活における交通アクセスの不便に加えて下水道がまだ完全には整っていない、というところも田舎にはよくあります。
そういう場合にはどういうことになるかというと、いわゆるボットン便所スタイルで溜めておいて、定期的に汲み取り車両が来ます。
汲み取り料金はその都度業者さんにお支払い。

汲み取り作業中はどうしても臭いですが、これも田舎ライフには付いてくるもの。

なお、昔ながらのボットン便所なのか、簡易水洗なのかは物件によりけり。

あとは道端の街灯の少なさなんかもあるし、畳のサイズが都市部に比べて大きかったりするとケーブルの長さも変わる。
こういう不便についても文句を言ってもどうにもならないので、慣れるしかない。

その7、最大の隣人・自然とお付き合いするスキル

田舎暮らしの最大の隣人は自然である。
本州のライトな田舎住まいの自分でさえそうなので、イノシシやシカ、クマの出るエリアに住むならなおのこと必要なスキルになります。

例えば、豊かな自然の中でかいた汗のにおいを頼りにやってくる蚊とか。
豊かな自然の恵みを頂いてすくすく育とうとするイラガの幼虫とか。 もしかしたら人が住むより先に住んでいたかもしれない蛇だとか。

以上三点、昨日自分が目撃したものです。

あとは山からやってくるゴキとか?

自分が住んでいる家は数年前からネズミがでなくなったなあと思ってたんですが、蛇が住んでりゃそりゃ出ないわな……。
見た場所的にこのブログを書いている自室の床下にいてもおかしくない。

よろしく蛇さん、頼むからもう部屋でとぐろ巻かないでくれると嬉しいです。

半分ぐらい精神的なものやないかい

いや、実際田舎に住んで結構経つので感覚がマヒしてるのかもしれない。
あとは頑丈な足腰ぐらいか……海・即・山の漁師町みたいなところに家を借りる人は特に。
遠出するときの費用だの収入の低さだのはもうあっちこっちで議論されてるだろうし。

田舎いって生活コストダウンだヤッター!な人、これらがあると田舎ライフが捗ると思うんで是非どうぞ。

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